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G7通貨ペア変化のユーロ安局面効果は早くも剥落したとの見方は多いものの、ラガルド仏財務相が「マーケットはG7変化を完全に織り込んでいない。
G7変化はプラザ合意と同様の重要性持つ」と発言し、インテル議長が「マーケットはG7の通貨ペアに関するメッセージを正しく理解していない。
南アフリカランド/ユーロの上昇は望ましくない」との認識を示し南アフリカランド高を強く局面しており、変化を過小評価するべきではないだろう。
実際、過去の歴史的なG7合意も当初はマーケットから理解されず、後から振り返って転換点だったとわかることも少なくない。
また、米市況後退をマーケットがほぼ織り込んでいることに加えて、ファイナンス危機は最悪期を脱したとの見方が優勢となりつつあることから、ユーロのロング戻しプレッシャーが強まっている。
米相当利息低下見通しが後退し米2年債利回りが2.1%台中盤へと上昇するなど、今年後半の米市況や信用秩序復旧の予測感が高まった場合は、中規模の調整局面入りとなる可能性がある。
先週は3日連続で節目の1.60突破に失敗しており、上昇トレンドはひとまず中断となりそうだ。
1.60にかけては引き続きオプション絡みの防戦売りも厚く、1.59台に戻る局面があった場合は手仕舞い売りが得策となろう。
また2月から続いている上昇トレンドラインを割り込んできており、1.57台を下抜けた場合は下降が拡大する可能性があることから、注意が必要となろう。
南アフリカランド/円は、株高連鎖を受けて危険許容度が復旧しており、クロス円全体に円売り不動感が高まっている局面にある。
先週、対南アフリカランドは年初来高値を更新しており、昨年末の高値となった166円台をターゲットに上値をさらに拡大する可能性が高いとみる。
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FX(外国為替証拠金取引)とは、証拠金(保証金)を業者に預託し、主に差金決済による通貨の売買を行なう取引をいう。「FX」、「通貨証拠金取引」、「外国為替保証金取引」などともいう。FXはForeign eXchange=外国為替の略に由来している。海外ではForex(Foreign exchange)と呼ばれることが多い。
日本では1998年に外国為替及び外国貿易法が改正されて、ダイワフューチャーズ(現・ひまわり証券)、豊商事などが取扱いを開始、ブロードバンドの普及も手伝って市場が急速に拡大した。商品先物会社、証券会社のほか、本取引を専業で取り扱う外国為替証拠金取引業者もある。取引の仕方によっては非常に高いリスクを負うため、実際の取引にあたっては外国為替相場に関する十分な知識や経験を要する。